鎌倉クラフトジン露の誕生秘話 vol.3
よもぎの乾燥
鎌倉・大平山山頂付近で摘んだよもぎはそのままボタニカルとしては使用できません。ジンの製造経験がある友人から「よもぎはそのまま使わないで、乾燥させてから使った方が良い」と助言を受けていました。しかし、葉を乾燥させる経験もない。友人がヨモギを引き取り、乾燥してくれることになりました。1週間後、友人から連絡がありました。「乾燥したけど少し臭いがするんだ」と連絡がありました。さて、どうするか・・・。さっそく、蒸留所の責任者の方やコンサルの立川さんと相談。その結果、市販のよもぎ茶使うことが決まりました。鎌倉のよもぎが使えない・・・がっかりです。その他のボタニカルは、爽やかなイメージを出すため、グレープフルーツピールを使うことが決まりました。ボタニカルは、ジョニパーベリー、グレープフルーツピール、よもぎ茶の3種類。とてもシンプルです。

都内のBARで香りのテスト
東京・根津の「バー長谷川。」オーナーの長谷川さんにお願いして、お店の片隅でボタニカルの香りテストをさせてもらいました。ジンの「命」と言っても過言でない香りを決めなくてはなりません。ジョニパーベリー、グレープフルーツピール、よもぎの3種類を使って配合レシピを決めます。私は素人。でも、とてもラッキーでした。嗅ぐことに優れた友人の松田賢哉さんに協力をお願いしました。彼は元有名コーヒーチェーンに所属していた時、コンテストで世界で指折りのスペシャリストになった男。コーヒー豆の香りの違いや専門知識と技術を合わせ持つ才能が優れてる。なんと言っても鼻が利く。松田さんが調合したものを私が嗅ぐを時間をかけて何度も繰り返し、ある程度の配合レシピが決まりました。この後は、株式会社FLAVOUR・沼津蒸留所(本社・静岡県・沼津市)で試験蒸留を行いサンプルの出来上がりを待つことになりました。
