酒場紀行 vol.1
銀座・数寄屋橋サンボア
サラリーマン時代から長年お世話になった銀座の一角にあるBAR。このお店は、鎌倉クラフトジン露を最初に迎えてくれたお店。銀座の夜の街はなぜか落ち着く。ビルのネオンもどこか艶やかに映って見える。銀座の夜はやっぱり特別だ。数寄屋橋サンボアの扉を開けると、店主の津田さんが毎日ワックス掛けして磨き込んだ真鍮のバーが目に飛び込んでくる。BAR「サンボア」は創業から1世紀を超える老舗だ。「サンボアには厳格なルールがある。最低10年以上の勤務ののち、各サンボアのオーナーの承認を得た上で初めて独立が許されるのである。」(バーサンボアの百年より)ところで、サンボアと言えば氷なしハイボールが有名だ。これはハイボール超えたカクテルと言った方が良いだろう。とにかく美味い!サントリーの角瓶を冷凍庫から取り出し、60mlを目分量でグラスに注ぎ込む。そこにウィルキンソンのソーダ190mlを垂直に立てて一気に注ぐ。最後にレモンピールを手品のように振って完成。余分なものを削ぎ落とした一杯に老舗の美学がにじんでいる。

店主の津田さんへ最初の1本を届けた。老舗の酒場のカウンターに「露」が並んだ。ジョニパーベリーのクラッシックな香りに加え、清涼感と透明感があり、上品な味合い」と津田さんから高評価をもらった。今度は「露」のジントニックを津田さんにお願いした。サンボアで飲む最初の1杯。グラスに細かな泡が立ち上り、グラスの中で「露」が生き生きと輝いて見えた。美味しい!静けさの中に感じる華やかさ、爽やかな柑橘の香りがやわらかく染みわたる。隣の常連さんが「僕にも一杯」。とても嬉しかった。これから「露」の物語がはじまる。

数寄屋橋サンボア
〒104-0061 東京都中央区銀座7-3-16 東五ビル1F ℡03-3572-5466